2015/10/27

Dresden in the Augustan era

コンサートのお知らせです
11月8日(日)15:00
ブリュッセルのアンデルレヒトにあるアカデミーのホールでコンサートがあります。入場無料。ドレスデンの宮廷音楽をお楽しみください(^^)

Sunday 8th of November 15:00
Music Academy of Anderlecht
Place de la Vaillance 5 / Dapperheidsplein 5, 1070 Anderlecht.
free entrance

PROGRAM
Heinichen:​Serenata di Moritzburg: Ouverture
Zelenka​:Cappricio nr. 3 in F-major
Heinichen:​Serenata nel giardino cinete: Ouverture La Gara degli Dei
Schmidt​:Ouverture-Suite in F-major
Heinichen:Concerto in F-major
Zelenka:Hipocondrie à 7 concertanti
Pisendel:​Concerto in G-major

Ars Mirabilis
Beniamino Paganini ​​traverso
Maya Nozaki ​​​traverso
Mathieu Loux​​​ oboe
Marjolein Koning ​​oboe
Enrique Alonso Cordovilla ​bassoon
Bart Cypers ​​​horn
Rozanne Descheemaeker ​horn
Madoka Nakamaru ​violin:concertmaster
Marie Toriu ​​​violin
Els de Jonghe ​​​viola
Phyllis Bartholomeus ​​cello
Henriëtte Wirth ​​harpsichord

素敵なフライヤーは、ベルナルド・ベッロットの描いたドレスデンの街とエルベ川です。彼はイタリアの画家ですが、アウグスト王に招かれてドレスデンで仕事をしていた時期がありました。今回のコンサートにぴったりですね!

2015/10/23

休日の過ごし方

わたしにしては異例の更新率ですが、まあ今のうちだけです(笑)

さて、今年度のルールとして、「ONとOFFをはっきりさせる」ということを決めました。そうしないとわたしはダラダラ練習してダラダラ勉強して…気づくと先細りのトンネルの中で身動きが取れない状態になっていることも多いので(笑)とにかくオフの日には近くの公園でも森でもマルシェでも!

で、決めたルールは、毎月第一水曜日の午後(多くの美術館や博物館が無料)と晴れの日曜日はお休みにする!ということ。

ベルギーは年間200日は雨が降るので、晴れの日曜日なんてそんなにないだろうと思っていたのですが、強力な晴れ女なせいかこれを決めてから日曜日だけは全部晴れ。

そんなわけで、早速10月の第一水曜日は友人と王立美術館へ。ブリューゲルやルーベンスの絵を堪能しました。二人ともフランドルの画家なのにウィーンの美術館のコレクションに全くかなわないところが悔しい…そして友人から「美術館の解説員になれるんじゃないか」とお褒めの言葉をいただき、嬉しいかぎり(笑)


で、日曜日はアントワープへ。(週末は鉄道が半額になります^^)
世界一美しいと言われるアントワープ中央駅。


今回の目的はずっと行ってみたかったプランタン・モレトゥスの家こと印刷博物館。というのも、印刷の発明というのは人類にとってものすごーーーーいことだと思うのです!!(一緒に行った友人のテンションが低かったことが残念なのですが笑)

医学書や辞書、聖書、世界地図、楽譜などが印刷されて世界中に渡るということがどれだけ大きな出来事か!

そして人文主義と印刷の切っても切り離せない関係。印刷ひとつでたくさんの事が変わっていくなぁ。

特に音楽家にとってみれば、楽譜を個人で所有できるということがどれだけ音楽の発展に影響したか、と考えてしまいます。

音符のブロックを一つ一つならべて楽譜に。


そして、プランタンの家であり印刷所でもあるココを見たら、彼が印刷業でどれだけの財を築いたか、わかると思います。革張りの壁は見事!こちらはフランドルのタピスリー。

そして世界に3台しかないというチェンバロとヴァージナルが合体している楽器。豪華な調度品が印刷業で築いた冨をあらわしています。

画家のルーベンスもこの印刷所に通い、たくさんの本を買ったという記録があることから、彼は医学書も読んでいた可能性があって、だからこそあの躍動感の溢れる肉体を描くことができたのかもしれません。



そして大聖堂。
右側の塔は完成しなかったため、左右対称ではなくなっています。
日本では『フランダースの犬』で有名ですね。ネロが最期に「マリアさま」と呟くシーンがあるのですが、祭壇にはそう呟きたくなるのがわかるくらい美しいルーベンスの『マリア被昇天』の絵があります。これを見ると、あの物語は悲劇ではなくハッピーエンドだったんだなと思って安心します。


アントワープの大聖堂は本当に大好きで、今のところベルギーに友人が来たら二番目に案内したい街です。

一番はメヘレン。実は行ったことないですが(笑)メヘレンはネーデルラントの首都であったり大司教座がおかれた時代もあったり、何と言ってもあのカール5世が幼少期を過ごした街!きっとベルギーの見どころがぎゅーっとつまった素敵な街なんじゃないかと想像してワクワクしています。次の晴れた日曜日の目的地はここかな(*^^*)

2015/10/16

Köln ケルン (おまけの旅 笑)

ドイツ鉄道が用意してくれたのは駅前のホテル。部屋からは大聖堂も見えて、ちょっと得した気分。大聖堂に立ち寄るために、翌日のチケットは余裕をもってお昼頃にしてもらいました。


ここケルンも第二次世界大戦でイギリス、アメリカ軍から攻撃を受け、9割の建物を失いました。(幸いなことに大聖堂の外壁は残っていました)住民は避難し、一時期人口は95%も減少したそうです。
戦後70年ということで、駅前には当時の写真が貼られていました。

この旅で訪れた街の全てが空襲により一度破壊されたという事実を目の当たりにしてとてもショックでした。

第二次世界大戦といえば広島と長崎に原子爆弾が落とされたことなど、自国のことばかり考えていましたが、史上最悪の世界戦争だったことを思い知らされました。

その後、世界の秩序が変わったと言いますから、今の私たちはあの頃の人類とは違う生き物なのだ!と信じたい気持ちと、ギリギリのところで秩序を保っているだけなのかもしれない、という怖い気持ちと…破壊された街の写真を見ながらそんなことを考えていました。


ケルンは電車で何度も通過していますが、大聖堂に入るのは二度目。何度見ても驚くほど大きなこの建物は、ゴシック様式の建造物の中で世界最大だそうです。

今回注目したのは、祭壇の周りにいる12人の天使たち。プサルテリーやオルガネットなど、みな中世の楽器を持っています。売店で手にとった中世音楽のCDは、この天使たちの修復作業が終わった記念におこなわれたコンサートのものだそうで、即購入(笑)詳しく教えてくれた店主としばらく中世音楽について話し込んでいたらあっという間に電車の時間がきてしまいました。


その他、ステンドグラスはもちろん(一箇所とても明るい窓は、わりと最近リヒターという人が作ったもので、賛否両論らしい。とにかく明るいのですぐにわかります)、前方の床のモザイクは本当に素晴らしいです。


帰りの電車はわずか40分遅れで無事ブリュッセルに到着…(笑)

初めてのドイツでのコンサート、そしてたくさんの事を考えたこの6日間。全てが自分の財産となることと信じて、これからもまた頑張っていきたいと思います。

2015/10/15

Hannover ハノーファー その2

10月4日、ブリュッセルに戻る日。
少し観光したいと思い、夕方発の電車のチケットをとりました。

ホテルでゆっくり朝ごはんを食べ、残り物でサンドイッチを作り、ペットボトルに水道水を入れていざ出発!

ハノーファー出身の友人から教えてもらった場所をいくつかまわって、教会を見つけては中に入ってみたり。

どの教会も古そうに見えるのに中はとても新しい…オルガンもシャンデリアも…

その理由は市庁舎にある1945年のハノーファー中心部の模型を見てわかりました。第二次世界大戦で空襲をうけ、街の3分の2が焼けた様子がリアルに再現されたその模型。外壁は残っても屋根が焼け落ちている建物がたくさん…大勢の人が亡くなったり家を失ったのだと思うと、新しい教会やオルガンを見るだけで心が痛くなりました…


日曜日ということもあり、駅前は賑やか。路上で演奏する人や地面に絵を描く人などを見ながら駅に向かい、アーヘン行きの電車に乗りました。

で、夜ブリュッセルに着くはずだったのですが、電車が100分も遅れ、ブリュッセル行きの最終に乗り継ぎができなくなってケルンで下車。遅れることを予想して終電の一つ前に乗ったにも関わらずこの仕打ち(笑)

ドイツ国鉄にホテルを用意してもらって、わたしの旅はまだ終わらない…


こちらのアルバムをどうぞご覧ください。特に旧市庁舎が素晴らしいです!!)

2015/10/13

Hannover ハノーファー その1

10月3日はハノーファーのNeustädter Hof – und Stadtkircheで、同じプログラムのコンサート。この教会も第二次世界大戦で空襲により破壊され、内部はとても新しく綺麗です。


このドイツの旅でご一緒させていただいたのは、Musica Alta Ripa という古楽アンサンブルの皆さまです。もちろん日本にいた頃からこのアンサンブルを知っていたので、今回こうして同じステージに立てるなんて夢のようで、もうわたし死んじゃうんじゃないかなんて思ったりしていました(笑)


この日は西ドイツと東ドイツが一つになってちょうど25年。西側出身の演奏家と東側出身の演奏家が初めて隣同士の席で演奏した日のことを奏者の一人が話してくださいました。恐らくわたしなんかが想像することはできないような状況だったのだとは思いますが、胸が熱くなりました。

そして、打ち上げの帰り道。
寒くて、空気がとても澄んでいて、満天の星空でした…。前を歩く仲良しの二人が、西ドイツと東ドイツ出身だという話を聞いて、物凄く込みあげてくるものがありました。統一されなかったら出会うことのなかった二人。一緒に演奏することなどなかった二人。青春時代に壮絶なことを体験したこのメンバー。遠い昔の出来事ではないのだと知らされた瞬間でした…

ホテルに戻り、みんなでまた飲み直し。
家族やペットの話から(うちの小太郎が歌う動画は大ウケでした笑)バロック音楽における人間の感情といった深い話まで、夜遅くまで語りあったのでした。

こうしたたくさんの出会いが自分を作ってきたのだと思うと本当に感謝!の一言に尽きます。

また一緒に演奏できることを願って、これからも頑張っていきたいと思います。

ドイツの番組で紹介されました

今回のプロジェクトはテレビの取材もきていました。
演出もとても面白かったので、興味のある方はどうぞコチラからご覧ください。
わたしもちっちゃく映ってます。小ささ際立つ感じで(笑)

2015/10/10

Hildesheim ヒルデスハイム

先週はコンサートのために6日間ほどドイツに滞在していました。期間中、東ドイツと西ドイツが統一されてちょうど25年を迎えたことと、今年が第二次世界大戦の終戦から70年ということで、たくさんのことを考えさせられる旅となりました。


10月1,2日はリハーサルと本番のためにヒルデスハイムへ。この街にはいくつかの世界遺産があるということで、管楽器奏者4人で早めに出発し、観光しました。

まずは聖マリア大聖堂。
カール大帝の息子が建てた礼拝堂がもととなるこの大聖堂、800年代には司教座がおかれ、ドイツで最も重要な場所の一つだそうです。
『ROSENSTOCK』という案内板を見つけたホルン奏者がとても嬉しそうに「伝説の薔薇があるんだよ!」と教えてくれました。千年以上も生きているという伝説の薔薇!第二次世界大戦で燃えてしまったにも関わらず、根は生きていてまた芽を出したとのこと。戦後の街の人々には希望となったことでしょう。

大聖堂もその空襲で壊され、今は新しい建物です。
特に印象に残った物はシャンデリア。

天上のエルサレムの地図をあらわしているというこのシャンデリアには12のゲートがつけられています。これも約千年前のものだそうです。
その他、聖書の中の物語が彫刻された洗礼壺や扉、豪華な聖遺物入れなど、戦火を逃れた物が大切に保管されていました。




次に訪れたのは同じく世界遺産の聖ミヒャエル聖堂。

ロマネスク様式のアーチが好みのこの教会、なんと本番をする場所でした。

素晴らしい天井画に大興奮!!
1300枚の板に描かれているのは、ダビデ王の父からキリストに至るまでの系図。こちらの教会も戦争で壊されてしまいましたが、この絵は焼失を避けるために空襲の前に取り外され、保管されていたのだそうです。

この教会の面白いところは、聖堂は宗教改革でプロテスタントに変わり、クリプト(地下聖堂)はカトリック教会が使用を続けたために今でもカトリックだというところです。

たくさん解説してくれたホルン奏者のシュテファンに感謝(*^^*)


コンサートはテレマンのカンタータ『INO』のプロジェクトで、大盛況のうちに終わりました!
とてもレベルの高いアンサンブルで、何より本番の集中力の高さに痺れた〜!!
ドイツの弦楽器奏者は、ベルギーやフランスと違って楽器を顎でしっかり支え、ガリガリ弾くといった感じで、その違いも衝撃でした。
本当に良い経験になりました。