2015/12/31

良いお年をお迎えください

さて、怒涛の旅行記更新を終えたところで、2015年を振り返って、ブログの書き納めにしたいと思います。

今年の前半は恐ろしい数の室内楽曲に追われて過ぎていった気がします。40曲くらいはあったでしょうか。さすがに大変でした。ただ、レパートリーが広がったことと、ずっとやってみたかったJ.S.バッハの「音楽の捧げもの」に取り組めたこと、ルネサンスからクラシカルまで幅広く勉強できたことは有難いことでした。また、隠れた名曲を見つけるべく、気になる曲を見つけては伴奏の先生を巻き込んで片っ端から音出ししてみたり笑。こんなふうにメチャクチャできるのも学生のうちだけ!ということでまだまだやりたいと思います!

そして夏。少し楽器から離れて原点に戻ってみようと色々な文献に目を通しました。ルネサンス、バロックそれぞれの時代の「美」とは「音楽」とは何だったのか、社会的、哲学的背景から考えまくり、気がついたら夏休みが終わっていました。長く吹いていなかったため、楽器の調子を取り戻すのには少し時間がかかってしまいましたが、このような時間を持ったことによる演奏への効果はとても大きいと感じています。

秋は先生との演奏旅行。
先生と数日間一緒に過ごし、演奏を聴き、音楽の話をして、今更ですが彼から何を吸収すべきなのかがはっきりとわかりました。頭でっかちでカチンコチンのわたしを解放してもらえたような…なんだかとても自由になった気分です。


その他、ブログにも載せてきたように色々な場所に出かけて色々なものを見て、聞いて、たくさんの人と知り合って、もちろんコンサートもして…充実の一年でした。全てのことに感謝!

これらを糧にして、わたしの音楽がこれからどんなふうに変化していくのか、わたし自身もまだまだ楽しみです!

それではみなさま、今年もお世話になりました。ありがとうございます!
良いお年をお迎えください。
Maya




2015/12/30

Vienna ウィーン

もう半年前、遠い過去の話となり完全にブログにのせるタイミングをのがしてしまったウィーン。母からの強い要望により、書き残しておくことにします。

第一印象はものすごい勝ち組感(笑)
建物も公園も何もかもが美しく明るく、陰がなく余裕のある感じ。
直前に訪れたハンガリーとは大きく違いました。

初日はウィーンに住む友人に連れられてホイリゲ(heurige)へ。
ワイン畑…じゃなかった葡萄畑をずんずん歩いていくと、何軒ものホイリゲが。このあたりの畑の葡萄でワインを作って、それを安く飲むことができる「ワインの居酒屋」的な感じです。

葡萄畑

量り売りの食事を買って、ワインとともに
久々の再会に話も弾み、真っ暗になるまで楽しみました。帰り道の畑が真っ暗でこわかった…笑


翌日はシュテファン大聖堂へ。
恐ろしいほどの荘厳な雰囲気に圧倒されました。
モーツァルトの結婚式と葬儀が行われた教会でもあります。
シュテファン大聖堂の内部

シュテファン大聖堂の外観
本当はものすごく立派な外観なのですが、周りが建物に囲まれているため近くからしか写真が撮れず…こんな残念な結果に。

鐘の音も動画で撮ってみたのでどうぞ(音量注意!!)


こちらは最も美しいドイツ語を聴くことができるというブルク劇場。


ベートーベンが超早歩きで散歩していたという散歩道。交響曲6番の田園などが生まれた場所なのだとか。

道の名前もベートーベンの作品から。エロイカ通り

なんだか有名みたいなので一応食べておこうと思って。
添えられたホイップが甘くないので、バランスよくとっても美味しかったです。
ホテルザッハーのザッハートルテ

シュターツオーパー(国立歌劇場)の写真を撮ろうとしたら思わず撮り鉄の血が騒いでこうなりました。主役トラム笑

こけらおとしはモーツァルトのドン・ジョバンニ。マーラーが監督になった時代もあります。ハンガリーでも見たモーツァルトやマーラーの銅像を思い出して、オーストリア・ハンガリー二重帝国であったことを改めて実感しました。


そして学友協会。いつかここでコンサートを聴いてみたいものです。


こうして見て回るとウィーンが「音楽の都」と呼ばれるのもよくわかります。
街のあちこちに作曲家の像が。
ブラームスの像
ただ、古楽の面影を感じる事はできませんでした。
もちろんバロックの時代から有名作曲家が招かれた地であることは確かなのですが、古楽の復興には力を入れなかったのかもしれません。


二日目の最後はシェーンブルン宮殿へ。
18世紀に建てられた宮殿の多くはヴェルサイユを真似したといわれていますが、こちらもそうです。お庭を一周したら日が暮れそうなくらいで笑
シェーンブルン宮殿
内部は各部屋豪華すぎて地味なのか派手なのか感覚が麻痺してしまうほど。
そのなかでもフランツ・ヨーゼフ1世の部屋は質素で、仕事をするための机と小さなベッド、礼拝用の小さな祭壇があるだけで、とても好感がもてました。どうして国民から人気がなかったのだろう…


三日目は美術史美術館へ。ものすごーーーーいコレクションの数々で見てみたかったものがたくさんあり、終始ニヤニヤしているあやしい子だったと思います。
展示の仕方もこんな感じで有名絵画が所狭しと並んでいました。フランドル絵画がベルギーの美術館よりもたくさんあることには若干嫉妬であります。


最後はやっぱりドナウ。想像していたよりもずっと大きくて穏やかで…全てを包み込んでくれるような、そんな川でした。

かなり駆け足での観光になってしまいましたが充実の滞在でした。
次回は秋冬にいってオペラを観てみたいです。

Mechelen メヘレン

怒濤の更新3カ所目は、ネーデルラントの首都であった時代もあるメヘレンです。とても小さいですが、ベルギーのなかでも大好きな街の一つで、二度も行ってしまいました。なので写真は両日のものを織り交ぜてあります。

メヘレンは彼女無しには語れません。
グランプラスに堂々と立つマルガレータ。
彼女の人生は壮絶なもので、ここには書ききれないので、詳しく知りたい方はwikipediaのマルグリット・ドートリッシュをご覧ください。賢く強い女性だったことが想像できると思います。

ベルギーを語るにはカリヨンですが、ここメヘレンには王立カリヨン学校なるものがあり、世界中から学びに来るそうです。マルガレータ像の後ろに見える聖ロンバウツ大聖堂の鐘楼にはなんと2セットも備えられていて、最古のものは1400年代のもの。おそらくベルギーで最も重要なカリヨンなのではないでしょうか。7分30秒ごとに自動で鳴る他、土、日、月曜日にはカリヨン奏者によるコンサートがあります。

大聖堂内部は、美しいステンドグラスや絵画が印象に残りました。


グランプラスには歴代の市庁舎も並びます。
それぞれ違った様式の建築なのが面白い。


こちらはマルガレータ宮。
ネーデルラントの総督であった彼女が住むにはとても小さく質素だと感じました。
偉い人が質素な暮らしをしている=賢い
となってしまう単純なわたしはますますマルガレータのファンに笑
カール5世の面倒もみていたということなので、この庭を幼いカールが駆け回っていたのかも…なんて考えながらベンチに腰掛けボーッとしたりしていました。


その他、メヘレンの見どころは王立タペストリー工房や、ベルギービール最古の醸造所の一つヘット・アンケル醸造所など。この小さな街だけでベルギーの美味しいとこ取りができちゃいます。

やっぱり大好き、メヘレン!

2015/12/29

Liège リエージュ

今月の初めにはリエージュへ出かけました。
オリンピックのロゴで話題になった劇場のあるあのリエージュです。

ベルギーで人気の観光地といえばアントワープやブルージュなどフランドル地域(オランダ語圏)が主なのですが、リエージュはワロン地域(フランス語圏)です。他に有名な街といえば、サキソフォンを発明したアドルフ・サックスの生まれた街「ディナン」があります。サックスについても書きたいことはたくさんあるのですが、それはまた今度。

ちなみにブリュッセルはフランドルでもワロンでもない地域です。ベルギーの複雑事情、おわかりいただけましたでしょうか笑


さて、わたしがリエージュを訪れたのは日曜日。河沿いにとてつもなく大きなマーケットが開かれていました。全てを見て回ると2時間はかかると言われているこのマーケット、お隣ドイツやオランダからも買い物客が集まるらしい。洋服や日用品、野菜に果物、ペット用のウサギや小鳥、そしておそらくクリスマス用の七面鳥と思われる大きくて元気な鳥などが売られていました。頭の中で「ドナドナ」が流れました…

グランプラスにはクリスマスマーケットも並び、とても賑やか。ちょうど12月6日の聖ニコラの日とも重なり、パレードらしきものもありました。

聖ニコラ

この日はブリュッセルの小便小僧も聖ニコラの格好をしています。聖人の格好してオシッコするとは笑


リエージュの見どころNo.1(わたし的に)は聖ヤコブ教会。
天井とオルガンが美しすぎました。


そして、見つけました!
ホタテマーク!
アーヘンとブリュッセルを結ぶ巡礼路の途中にリエージュがあるので、巡礼者が立ち寄る教会なのかもしれません。

街なかでもホタテ発見!
本当にヨーロッパ中にあるんだなぁ。

次は大聖堂です。
ここもまた美しい天井。




そしてもう一つ気になるものが。
小さくて見難いですが、中世の楽器を演奏する天使たちの彫刻。オルガネットやらプサルテリを弾く天使たちに見とれてしまいました。

最後はこちら。
リエージュを訪れたらおそらく殆どの人が上るであろう大階段!
頂上からの眺めもなかなか良いです。



ワロン地域に入った途端にフランドルで見るようなギルドハウスや鐘楼がなくなって、ベルギーって面白いなと改めて感じた一日となりました。



Leiden ライデン

さて、年末恒例のかけこみ更新です(笑)
いつもサボっているのですがこれだけは年内に終わらせたいので、今年行った場所でまだブログに書いていなかったものをどどーっと載せていきたいと思います。季節はずれのものもありますがどうかお許しください。

まずはオランダのライデン。
あちこちに川の流れる美しいこの町にはオランダ最古のライデン大学があります。シーボルトがここで研究していたこともあり、日本から持ち帰ったものがたくさん所蔵されています。そして、世界で初めて日本学科が設置されたのもこの大学だそうで、こんなものを発見。


お目当はこの大学の植物園です。
1500年代終わり頃につくられたのでかなりの歴史があります。当時は大学の医学の研究用に植物園が設置されることが多かったようですね。

初めて見る食虫植物に大興奮(笑)

こんな大きな葉をもつ植物も

綺麗なピンクのふさふさは思わず触りたくなりますが
触った後に「毒があります」という表示が目に入ったのでした。

日本の植物を持ち帰ったシーボルトの銅像。カタカナで書くとなんか…ふざけてるみたいですね



次に訪れたのは「医学と科学の歴史に関する博物館」
たくさんの医学書や医療器具などが展示されていました。アントワープの印刷所「プランタンモレトゥス」の支社がライデンにあったので、そこで印刷された医学書もあったかもしれません。

無駄に装飾のある顕微鏡などの器具を見て、こういう道具まで美しくするという感覚をもった時代だったのだなぁと思ったり。そりゃあ楽器も美しく作りますよね。

こちらは標本ですがこのまま飾りたいくらい美しいです。

こちらは計り。箱に手の込んだ絵が描かれています。


その他、手書きの植物図鑑や解剖図など様々な物を目にして、人間の知りたいという欲は今も昔も変わらないのだなと思いました。


その後は町をぶらぶら歩き

ビール!
ヨーロッパで暮らし始めてから「最高に気持ちいいな」と感じる気候が何度かあったのですが、この日は今までで一番気持ち良かったです。

夜の川沿いは明かりが水面に反射してこれもまた綺麗。


これで終わったらパーフェクトな旅だったのですが、帰りは終電を逃してロッテルダムの駅のベンチで一晩を過ごすというオマケつきです。

いやーホント恐ろしかったので物凄く反省してます。
気をつけます!

そんなわけでライデンの旅、おしまい。


2015/12/22

冬休み

バタバタとしているうちに冬休み突入!
先月と今月はいくつかコンサートにも出かけました。
リュートマニアという世界の撥弦楽器を集めたマニアックなコンサートや、オルガネットのソロコンサートなど(これもまたマニアック笑)。そして年内最後はサバドゥスとコンチェルトケルン。マドリッドのファリネッリと題したこのコンサートはギターやカスタネットが活躍するファンダンゴで興奮させられ、アリアではサバドゥスの美しい声に泣かされ、で精神的に大忙しでしたがとても良いコンサートでした。

休み直前にはギユマンのカルテット作品12の全曲音出しに挑戦。こんな大変な曲なのに快く引き受けてくれた室内楽メンバーに感謝です。こうして一気に取り組むと気がつくことも多く、作曲家の環境や精神状態までもが伝わってきそうなくらいで、とても近づけたような感じがします。


わたしの一番好きな作曲家はコレッリ。これはもう17,8年ずっとそうです。で、コレッリの弟子のソミスはそうでもなくて、ソミスの弟子のギユマンとルクレールもとても好きなのです。こうして好きな作曲家同士が師弟関係にあったりするのって嬉しいですね。やっぱり引き継いでいるんだ、と思って。


今後は作品17のほうにも取り組んで、いつかギユマンのカルテット全曲演奏会をしたいと思っています。


さて、気候のほうですがベルギーは暖冬で拍子抜けです。(天気はもちろん悪い笑)去年はこの時期に楽器を一本割ってしまったので、その点今年は木管に優しい気候と言えるでしょうか。


こうしたまとまった休みの時にやることと言えば、楽器のオイリング!部屋中オイルの匂いになって、楽器工房にいるような気分になれるところが好きなんです(^^)その他は来年のコンサートのプログラムを考えたり、論文準備したり、エディション作りを始めたり。(課題で野崎真弥版の楽譜を作るのです。まずフィナーレとかシベリウスとか使えるようになるのかが心配!!)


そんなこんなで世の中はクリスマスだというのに2週間なんてあっという間に過ぎてしまいそうです。


それでは皆さま、素敵なクリスマスをお過ごしください

グランプラス:市庁舎とクリスマスツリー

2015/12/17

Pisendel concerto


Ars Mirabilis
2015年11月8日のコンサートの動画がyutubeにアップされました。
どうぞご覧ください。